東京工芸大学芸術学部フェスタ2021電子図録

38 芸術学部フェスタ2021 FESTA-16 作品 ゲーム学科 金久保哲也 KANAKUBO Tetsuya デジタルパペット 円弧やサインカーブ、ノイズ関数等、コンピュータグラフィックスのクラ シカルな手法でリアルタイム作成されたデジタルパペット。ゲームコント ローラの操作に対応して、リアルタイムに魚のモデルがモデリング、アニ メーションされる。 近年デジタルゲーム開発での制作手法で「プロシージャル」という手法 がトレンドになっている。これはコンピュータ上で行われた手順を履歴 化し、履歴化した手順の一部を改変、動的に変化させることでモデル のバリエーションや物理的な挙動を伴う複雑なグラフィック表現を効 率的に制作する手法だが、根本的な考え方はこのデジタルパペットで 行っている仕組みと同様である。 そう考えると、コンピュータでのビジュアル表現は誕生した時からある 意味プロシージャルであるとも言える。ゲーム開発において、アーティス トの思考を直感的、即時的にビジュアル化できる環境が技術的な進歩 によって整えられる一方で、プロシージャル手法も注目されているのは 興味深く、面白い。 ゲームコントローラで操作するデジタルパペット 1991年 株式会社ナムコ(株式会社バンダイナムコエンターテインメント)入社。CG映像制作にアーティストとして 携わり、3DCGゲーム開発が主流になるのを機会に、ビデオゲーム開発でアニメーション関連に携わる。2006年よ りアニメーション制作の開発支援、MOCAPスタジオ運営に携わり、鉄拳シリーズ、アイドルマスターシリーズなど自 社タイトルに留まらず、他社ゲームタイトル開発やアニメ制作、ライブでのキャラクターのリアルタイム?パフォーマン スやvTuber配信にMOPCAPクルーとして参加。2021年より東京工芸大学芸術学部ゲーム学科デザイン分野 を担当

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