東京工芸大学芸術学部フェスタ2021電子図録

18 芸術学部フェスタ2021 FESTA-06 作品 「on an Island」島にて、 映像学科 李 容旭 LEE Yonguk 2003年4月から芸術学部映像学科で教育、研究に従事。映像情報研究室運営。 映像制作の現場ではCG映像制作を専門に行なってきたが、2000年以後は映像表現の可能性を求めるべく、 CG映像だけではなく映像と様々なジャンルのメディアとの協同による作品活動をも精力的に行い、作品のジャンル は多様化している。 近年はVR技術と映像の関係性やその可能性に注目している。2018年から2年間、伊豆大島の歴史の一部をVR 映像で再現する作品を制作、同島で行われた国際美術展の会場で公開し好評を得た。 島にて、 2021 伊豆大島には、約8千年前から人がいて、暮らしがあったといわれて いる。活火山である三原山(*1)は幾度も噴火を繰り返し、島の自然環 境を作り上げた。人はこの厳しい自然環境のなかで耕し、漁をすること で、命を繋ぎ、長い年月をかけて文化を育んできた。 御神火(*2)に守られて8千年。 地球あって人。当たり前のことだが、普段の日常生活では意識されにくい。 島があって、人は環境の変化を身体のスケールで感じることができる。 地球があるから存在している人類。 三原山の裏砂漠天辺からの息吹を全身で纏いながら、太平洋の彼方 へ祈りを捧げることにしよう。 島と人の関係がこれからも幾億万年続きますようにと。 *1 伊豆大島にある複式成層活火山。海抜764メートル。その噴火?噴煙は御神火(ごじんか)といい、大島 節で有名。(広辞苑) http://www.izu-oshima.or.jp/work/look/mihara.html *2 「ごじんか」といい、火山の噴火?噴煙を神聖視していう言葉語。(広辞苑) 特に伊豆大島の三原山の火山からのものを称する。

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