みる?きく?はなす ビネガーシンドローム -保存媒体としてのフィルム (工芸共同研究助成採択プロジェクト 12/13)
ビネガーシンドロームとは1990年代に問題となったフィルムの劣化現象のことです。それまでのナイトレートフィルムに比べて 安定していると思われていたアセテートフィルム。しかし40年程で酢酸を放出して分解が始まることがあきらかになりました。その現象を映画関係者はビネガーシンドロームとよびます。酸っぱいにおいを発し、ライブラリ全体にまるで感染症のように広がりました。 この催しは、ビネガーシンドロームとはどのような現象か、みて、体感してもらった後、化学の立場から、保存の立場からの対策をうかがいつつ、映像をフィルムで保存する意義を確かめることを目的としています。古い映像を観て、その品質を再評価していただきたい。大学外から2名のフィルムの専門家をお招きしました。芸術と化学からフィルムにせまります。
なお、本研究は東京工芸大学工芸共同研究助成採択プロジェクトです。
開催概要
開催日時 | 2014年12月13日(土) 10:00~12:30 |
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会場 | 東京工芸大学厚木キャンパス 7号館715教室 |
参加費 | 無料 |
プログラム
はじめに
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きく 招待講演1 「フィルムを残す、フィルムで残す ~ビネガーシンドロームの脅威に向き合いながら」
東京国立近代美術館フィルムセンター 主任研究員/映画室長 とちぎあきら 氏 -
きく 化学からの検証 「白い粉の正体」
東京工芸大学工学部生命環境化学科 高橋圭子 -
きく 招待講演2 「フィルム保存容器について」
株式会社 足柄製作所 石井 昭光 氏 -
みる 芸術からの検証 「或る日の干潟」(1987original negative からのプリント)
東京工芸大学芸術学部映像学科 矢島 仁 - はなす フリートーク
お問い合わせ先
東京工芸大学厚木キャンパス 教育研究支援課
TEL : 046-242-9964